昨日、大雪山系の旭岳から初冠雪の便りが届いた。
2010年前後、
2012年10月の半ば過ぎ、 想定以上の強い寒気の影響で山の上は暴風雪が三日三晩つづき、 白雲小屋で身動きのとれない状況におちいった。 昼間でも凍えるように寒く、 薄暗い空間に風の暴れる音だけが響く。独りで退屈しているせいか、 あまりにも1日が長く感じられ、 もう10日間はこの状況下で過ごしているのでは、と思うほど…
連日、朝が来るのが待ち遠しい憂鬱な時間を過ごすことになる。 一週間分の食料は尽き、 荒天の三日目には深い所で腰までの積雪となった。深夜から窓をのぞいては、 寝袋に潜り込む行動を繰り返して夜明けを待つ。
翌朝、この世界のすべてを閉ざしているかに思えた分厚い雲は去り、 東の空は少しずつ暁に染まっていく。 急いで荷物をザックに詰め込み、小屋を逃げ出すように立ち、 吹きだまった新雪を掻き分けながら緑岳の頂上を目指す。
雪上につづく足跡はユキウサギと僕のものだけ…
気がつけば額から滴り落ちるほどの汗が流れていたが、 解放感に満たされた清々しい気持ちでまばゆい光を目一杯に浴びた 。
初雪の季節が来るたび、あの冬のはじまりのほろ苦い記憶を懐かしく思う。
*インスタグラムに2012年初冬の山の写真を掲載していますのでご覧ください。