Lake fūren - A Winter Tale
12月、連日の気温は氷点下10度まで下がり湖に流れ込む風連、矢臼別川からギィーギィーと金属音を奏でながら除々に薄氷が張り始める。氷の厚さは12月下旬になれば20cmほどになり3ヶ月間の白い大地に変貌する。
過酷な環境で自然と向き合う生命は人、あらゆる生物、共に強くそして美しい。多種多様のドラマが刻々と繰り広げられ、命を繋ぐ競争は凍てつく冷気を伝わり心臓の鼓動までもが聞こえそうな緊張感のなか、個々の命が互いに牽制しあい一瞬のチャンスを狙いながら環境に対応し能力を高めている。
風連湖における漁から始まる食物連鎖は一方的な利潤のない美しい自然なリズムで形成され他の生物との共生がうまくいっている。漁師は云う。「森と川、そして多様の生物が湖を豊かにするのだと・・・」湖の資源を共有することの大切さを訴えている。湖周辺の魚つき林は道内一の面積を誇り大切に守られている。
2012年5月、風連湖の湖畔でのオジロワシの繁殖は7つがい確認することができた。写真の雛2羽も無事に巣立ちし、今日も大空を悠然と舞っているだろう。
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